ここに森を作ろう

不妊治療(30代後半)の壁打ち、思ったこと、たまに植物(の予定)

子宮筋腫オペ③手術当日

子宮筋腫オペ③手術当日

この記事にはけっこう怖いとか書いてますが、情報がなかったらもっと怖いと思うので、これを読んだ人は「怖い!」と思わず、ぜひ心の準備のひとつにしてくださいませ。

私もみなさんのブログの情報で心の準備ができました。本当に感謝です。

 

私のオペは当日2件目、12時くらいからの予定となりました。

それまでは病棟で待機。昨日から引き続き絶食です。最後の飲水は日付変わる前までに済ませる指示。それ以降に飲んでしまうと、オペ時間が後ろにズレるとのことで、飲水時間は指示を厳守です。

午前中のうちに左腕に点滴をつけられたので、のどの渇きなどは特になし。

スマホを見て時間をつぶしました。

また、看護師さんから、術後~翌日までに使うものをベッド上の机に出しておくよう指示あり、用意します。ペットボトルの水、ボディーソープ、ナプキン、歯磨きセット。ペットボトルの水には、皆さんのブログを読み漁って得た知識から、ストロー付きのペットボトルキャップをセット(これは便利でした・・)。

あとはですね、朝、昨日の残りのモビプレップなのか、またしてもトイレでジャー――と水のような便が出た(笑)

うーん、なかなかしつこいな、下剤ちゃん。。

(今後の記事に書きますが、下剤との戦いは術後も続くのだった)

 

さて、12時ころにオペに呼ばれて、看護師さんと歩いてオペ室へ。

服装は前が開く術着+パンツのみ。

そのついでに、オペ中待機のために来院していた夫に貴重品(スマホウォークマン、保湿リップ、マジックテープ)を小さい帆布カバンに入れて託す。これは、術後の面会時に私に返してもらうためでした。なぜなら、オペ後は翌日までベッド上安静なので、もしベッドサイドの金庫に入れてしまうと取り出せないことを懸念したから(入院した病院の金庫は指紋認証なので、私が起き上がれないと開けられない)。

なんでウォークマンやねん、というところですが、わしはオペ後の安静時間をなめていたので、「いかに快適に暇をつぶすか→音楽でも聴くべ♪」と思っていたのです(結局そんな余裕なかった)。

夫に見送られながらオペ室へ向かう。

それまでは一向に緊張しなかった私も、がぜん不安になってきました。

オペ室の入り口で、病棟看護師とオペ室の看護師が情報のやり取りをする間、待機。

ひえー不安!!

なんだか涙がボロボロ出てきます。

オペ看護師さんが「怖いよね、ごめんね、寒くない?」

と温かいシーツみたいなのを肩にかけてくれます。や、優しい・・・。

ここで病棟看護師さんとはバイバイし、オペ看護師と一緒にオペ室に入ります。

辺りは白い壁と、ステンレス系のメタリックグレーの備品ばかりの空間です。

オペ室の台の上にはなんだか布団乾燥機みたいなので膨らませられた緩衝材みたいなのが引いてあり、そこに上って仰向けになるように指示されます。台はけっこう狭い。

仰向けになると、天井の方にパラボラアンテナみたいな丸いライト?が2つくらい見える。

まだ担当医が来ないみたいなので、おなかの上に布団乾燥機みたいなので温かい風を入れられた何かをかけて保温される。さっきの優しいオペ看護師さんが「寒くない?大丈夫だからね~」と話しかけてくれる。優しい。

麻酔医師にあいさつされる。

口に酸素マスク?をあてがわれる。カポッというよりは、サランラップみたいな感触に思えた。分厚いビニールでできた三角錐のマスクみたい。

ここまでの時点で担当医来ず。どうやら全館放送で呼び出してるらしい。

ひえー、待機時間怖い!

ぼろぼろ泣いている私に、優しい看護師さんが涙をぬぐってくれる。

私(緊張で何か話して気分を紛らわせたい!!)

私「先生たちはこれが終わったらランチですか!?(;▽;)

麻酔科医「うーん、そうだね~~(曖昧な返事)」

麻酔科医にしたら何言ってんだこいつ、という感じだったかもしれないが、当時の私にはこれが精いっぱい。とにかく気を紛らわせたい!

そんなこんなで担当医が来たのかな?(私からは見えない)

麻酔科医「じゃ、眠くなりますよ~」

私「ひああ怖い、こわいいい」

なんだか顔面の左側が、歯医者で麻酔を打った時みたいにボヤッとした。

その瞬間、意識なくなりました。眠いとかの感覚ではなかった。

 

そしてすぐ目が覚めた!!(まるでタイムスリップ)

と思ったら、

い、息ができない!!

思わず体が跳ねる私。次の瞬間、いきなり息ができるようになった。誰かが遠くで「うおっ」と言っている声が聞こえた(私が暴れたので驚いたのかな?と思っている)。

医者「終わりましたよ~」

私「・・・はい、ありがとうございま・・」

こ、声が出ない!?

いや、声は出ている、と思う。だが感覚では、ひそひそ声のかすれたようなのが出ているような・・。

ここでひとしきりパニックへ陥る。

声が出ない。なんだか視界が狭い。目は見えてるが頭含めて体全部が動かないので視界から得られる情報が少ない。

私「声、聞こえてますか?!」

医者?「聞こえてるよ~」

聞こえてるのか!?すごいかすれて音量小さいですが!と引き続きパニック。

看護師さん?はストレッチャー?に乗せられた私を病棟へ運んでいく。仰向けのままの私には、廊下にあった時計と、流れていく天井しか見えない。されるがまま。エレベーターに乗ったと思うんだけど、記憶が曖昧。ちらっと見えた時計によると、オペ開始から4時間くらい経ったようだった。

病棟に帰りつき、何人かの看護師さんによりもとのベッドに戻される。枕は禁止のため、直でベッドに頭。

首から上が動くようになって、あたりを見回す。色んなものが体についているのが分かる。

左腕には点滴、右手の人差し指にはパルスオキシメーター、両ひざ下にはフットポンプ、口には引き続き酸素マスクのむちっとしたやつ。

フットポンプがプシュプシュいって、酸素マスクがコポコポと水音を立てて落ち着かない。

胴体がちょっと重いような感じで動かない。痛みなし。

ひっきりなしに看護師さんが来る。

夫がベッドサイドへ面会に来るが、パニックを引きづったままの私。

私「声出てる!?」

夫「聞こえてるよー」

私「貴重品、ベッド柵にマジックテープでくくり付けてほしい!」

夫「はいよ」

私「ナースコールをベッド柵に結んでほしい!」

夫「面会終了だからそろそろ帰るよ」

私「こわい!もっといて!」

夫「なんで怖いの~。ゆっくりしなさい」

ゆっくりも何も、何もかもが不安で怖かった。痛みもないんだから、リラックスできるような大物になりたかった。。が、実際は、周りの装置がうるさい、視界はほぼベッドを囲うカーテンと天井と点滴、体が動かないという状況が私をそうさせていた。まるで知らない場所に体が拘束された状況で放置された気分。たぶん。

せめて、面会時間がもっと長くて、2時間くらい夫がいてくれたら、落ち着いたのかもしれないが・・。

始終、こわい、こわい・・と言っていたので、看護師さんに「何が怖いの?夜は眠剤を使うよ」と言われました。眠剤のことは忘れてたのでありがたかった。

病棟に帰るときにちらっと見た時計から、時間は夕飯前くらいだったのかなと思うが、記憶が飛び飛び。もしかして眠ったりしていたのかも。看護師さんがしょっちゅう見に来てくれた。

私「酸素とフットポンプはいつはずれますか!?」(そういえば、このころには自覚できる程度に声が出ていた)

看護師さん「3時間ではずれます~」

ということで、消灯時間前にはフットポンプ、酸素マスクは外されて病室はだいぶ静かになり、少し落ち着いた。(フットポンプは人によっては翌日朝まで続ける人もいた。同じ病室の方はそうだった)

看護師さん「フットポンプはずれたので寝返りしてください」

私「うそお・・・」

腹に力が入らない、というか、腹に力を入れることを体が拒んでいる感じなので、ベッド柵を持って腕の力で点滴のない方へ体を動かす。寝返り、というよりは、体がベッドに接している場所を背中から側面に変えただけ、という感じ。そのままではいられず、また背中で着地する。でもずっと背中がベッドについてるよりマシだった。

消灯前に看護師さんが眠剤の点滴をしてくれる。

人生初の眠剤

だが、ぜんぜんすぐ眠くならず、妙に焦る。

しかも、目を閉じると瞼の裏にガーーッとめちゃくちゃ早い映像が流れてるように感じて、落ち着かない!

しかしいつの間にか寝ていた。よく考えたら、麻酔じゃないんだから、そんなにすぐは寝落ちしないよね。

ふと目が覚める。まだ周囲は暗いので起床時間前か。

頭を動かしてナースコールがベッド柵についていることをチェック。少し安心する。同じように柵に付けられたバッグから片手でスマホを探りだし、時間を見ると朝4時くらいだった。あ、眠れたんだ~と思うとすごく安心して、そのあと起床時間まで眠ることができた。

 

つづく